歯列矯正を検討する中で、顎関節症との関係性が気になるといった声も聞かれます。「顎が痛い」「口が開きにくい」「顎が鳴る」などの症状が見られる場合、顎関節症かもしれません。こちらでは、歯列矯正中に起こりうる顎関節症について、主な原因や痛みの特徴、かみ合わせの症状などについてご紹介いたします。
東京で歯列矯正を検討している方はぜひ参考にしていただければと思います。
顎関節症とは、顎関節とその周囲組織に症状が現れる疾患の総称です。具体的な症状としては以下のようなものが挙げられます。
これらの症状が長期的に継続する場合、顎関節症と診断されることが多いです。症状の程度は個人差が大きく、日常生活に支障をきたすケースもあれば、特に治療の必要がないこともあります。
歯列矯正はかみ合わせを改善する治療のため、顎関節症とのかかわりに注目が集まります。歯並びを治すことで顎関節症も治るのでしょうか。結論からいうと治ることもあれば、治らないこともあるのが実情です。つまり、一概にYES/NOで答えられる問題ではないといえます。かみ合わせが悪いからといって必ずしも顎関節症になるわけではなく、逆に歯並びが良くても顎関節症が起こることもあります。そのため、「かみ合わせの悪さ=顎関節症」という図式は成り立たないのです。ただし、不適切な歯列矯正が顎関節症のリスクになる可能性は否定できません。歯列矯正と顎関節症の関係性については、慎重に見極める必要があるでしょう。
歯列矯正では矯正装置を装着することで、一時的にかみ合わせが変化します。この変化により、顎関節への負担が増加することがあります。例えば、矯正装置で開閉口が制限されることで、顎関節症状が出現・悪化するケースも見られます。ただし、歯科医師の適切な管理のもと治療を行えば、リスクを最小限に抑えられます。万が一、違和感や痛みを伴う場合は担当医に相談し、処置を受けることが大切です。
歯列矯正中は装置の装着や歯の移動に伴う違和感から、心理的ストレスを感じやすい時期です。ストレスは自律神経を介して、顎関節症の症状を悪化させるおそれがあります。ストレスにより交感神経が優位になると、咀嚼筋の過緊張、顎関節の過負荷、痛覚を感じる強度の低下などを引き起こし、顎関節症状が現れたり悪化したりします。したがって歯列矯正中は、リラクゼーションやストレス発散の工夫、かみ合わせの状態チェックなど、ストレス対策を行いながら治療を進めることが大切といえるでしょう。
顎関節部の痛みは以下のように分類できます。
痛みの部位は片側性と両側性があります。痛みの強さや持続時間は個人差が大きいですが、顎関節部に何らかの痛みを感じたら、早めに歯科医師に相談することが大切です。
歯列矯正中の顎関節症では、開閉口時に顎関節部に痛みを感じたり、雑音が生じたりすることがあります。関節円板が前方にずれる「関節円板前方転位」の状態では、開口時と閉口時にそれぞれ「カクッ」というクリック音が生じることがあります。これを「相反性クリック」と呼びます。関節円板前方転位が進行すると開口時のクリック音が消失し、開口障害を引き起こす「クローズドロック」の状態に至ることもあります。このように、歯列矯正中の開閉口時の痛みや雑音は、顎関節症の重要なサインです。これらの症状を自覚したら、早めに担当医に相談しましょう。
歯列矯正中に顎関節症の症状が現れると、咀嚼時に痛みを感じることがあります。これは顎関節部の負荷によるものですが、同時にかみ合わせの変化も関与していると考えられます。矯正治療により歯の位置が変化すると、上下の歯の接触状態も変化します。歯の移動が大きい場合、かみ合わせが不安定になり、片側のみで咀嚼することもあります。これが顎関節に偏った負荷をかけ、痛みを引き起こす一因となるのです。咀嚼時の痛みを軽減するには、矯正治療中も左右均等に噛むことを心がけましょう。痛みが強い場合は無理せず、咀嚼のペースを落として様子を見ることも大切です。症状が続くようなら担当医に相談し、顎関節症の治療を並行して行うことをおすすめします。
歯列矯正治療中は装置の調整に伴い、上下の歯のかみ合わせの状態が段階的に変化します。矯正装置により歯が動いている過程では、かみ合わせが不安定になることがあります。特に歯の移動量が大きい場合、一時的に早期接触(特定の歯だけが強く当たる状態)が生じ、顎関節への負担が増大する可能性があります。通常、歯列矯正中のかみ合わせの変化は一過性のものですが、顎関節症状のある方はかみ合わせの変化に敏感に反応することがあるため、注意が必要です。
歯列矯正中は装置の装着により、上下の歯の接触状態が一時的に不安定になることがあります。片側の歯の接触が強くなるとそちら側で咀嚼する癖がつき、顎関節に負担がかかりやすくなります。顎関節部に痛みや雑音などの症状が現れた場合は、顎関節症の可能性があるため、早めに担当医に相談することが大切です。担当医と相談のうえ、咬合調整による歯の接触バランスの改善、食事の工夫(柔らかい食事、小さく切るなど)、安静、投薬などの対処法を検討します。
かみ合わせの不安定さは、ブラキシズム(歯ぎしりや食いしばり)の誘発にもつながります。無意識に行うブラキシズムは顎関節への過剰な負担となり、症状を悪化させる懸念があります。歯列矯正中はかみ合わせの変化に注意を払い、症状の変化を早期に発見することが大切です。不安定なかみ合わせが続く場合は担当医に相談して、適切な対応を検討しましょう。
歯列矯正治療後のリテンション(保定)中は、歯の位置の安定を図る大切な期間です。この時期も顎関節症のリスクに注意が必要です。リテンション中は定期的に通院し、顎関節の状態をチェックします。リテーナーの調整や交換、クリーニングなどのメンテナンスを受けることで、顎関節への負担を抑えられます。また、日常的なセルフケアとして以下を心がけることも大切です。
歯列矯正後も顎関節症のリスクはゼロではありません。矯正治療によって改善された歯並びを維持するためにも、定期的な顎関節のチェックが大切です。顎の痛みや雑音の有無、開閉口時の顎の動きのなめらかさ、上下の歯の接触状態、ストレスの度合いなどをチェックします。異常が見つかった場合は早期の対処が可能です。セルフチェックに加えて、歯科医院での定期的なメンテナンスを習慣づけることで、歯列矯正の効果を長く保つことができるでしょう。
ストレスは顎関節症の大きな要因の一つです。日々の生活の中でリラックスできる時間を作り、ストレスを溜めこまないことが大切です。例えば、お風呂でゆっくりする、散歩やストレッチをする、趣味の時間を持つなど、心身をリラックスさせましょう。また、無意識の歯ぎしりや食いしばりにも注意が必要です。就寝時にマウスピースを装着したり、意識的に上下の歯を離す習慣をつけたりするのもよいでしょう。
歯並びが整うことで口元が美しくなり、笑顔に自信が持てるようになります。また、歯磨きがしやすくなることで虫歯・歯周病のリスクを減らす、顎関節の負担軽減といった口腔内の健康にも良い影響があります。歯並びの悩みは心身の健康にも大きくかかわるため、歯科医院でしっかりとカウンセリングを受けて自分に合った治療法を選択することが大切です。
シグマ矯正歯科では、矯正治療に関しての疑問・悩み・ご希望を細かくお伺いし、患者様一人ひとりに適した矯正プランをご提案いたします。東京で歯列矯正をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。
医院名 | シグマ矯正歯科 |
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院長名 | 貞永 嘉浩 |
住所 | 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1丁目35−3 toDOe代々木6F JR 代々木駅北口、都営大江戸線 A3 出口(出て左側のビル。1階がローソンです。) |
TEL | 0120-30-1358 |
診療時間 | 11:00 ~ 19:00 ※土曜日の診療は10:00~17:00となります。 |
休診日 | 水・日・祝 |
最寄駅 | 「代々木駅」徒歩1分 |
URL | https://www.sigma-kyousei.net/ |
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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