顎関節症と矯正治療の話
2024年7月9日
こんにちは、シグマ矯正歯科の貞永です。
都知事選も終わり、ネット配信の重要性をあらためて感じたので、このブログもしっかりと発信していこうと思っております。
顎関節症とは、顎が痛くてお口を開けられないという疾患です。
矯正治療とは、歯並び噛み合わせの疾患を問題解決することです。
矯正歯科から見た顎関節症
顎が痛い→顎がズレるのがおわると痛みが治る→上下の歯列が左右にズレて下顎が後ろに下がってしまう→治療計画とは違った結果になる。
予定していた計画が違ってしまうので、矯正歯科の診断と治療だけではなく、顎関節の診断と治療のスキルも矯正歯科専門の歯科医師として必要不可欠であると思っております。
あと、患者様方は矯正治療すれば顎関節も良くなると思っていますが、まず顎関節症を診断して、それを治して初めて矯正治療の診断が可能となるのです。
言い換えれば歯列矯正が完治して、リテーナーをしていても、そのあと顎関節症が起これば、歯並び・噛み合わせはズレてしまうということです。
現在の顎関節症は対処療法がメインで、根本治療の概念が確立されていないので、それぞれの先生がそれぞれのスキルで診断や治療をしているのが現状です。
矯正治療を始める前に、もしかして発症するかもしれない顎関節症の治療に関してどのように対応してくれるかを聞いてみてから始めるのが良いと思います。
顎位を考えた矯正治療と称して、顎位とは変わらないものとして診断してしまう自信満々の矯正歯科がまだまだ存在しますので、もしお困りの際には、セカンドオピニオンいたしますのでご相談ください。
お電話か、ホームページの初診カウンセリングフォームでご予約いただき、解決策をご提示いたします。
顎関節症についてはこちらのブログもお読みください。
http://www.sigma-kyousei.net/blogs/archives/191
顎関節症が全く怖くない矯正歯科医のシグマ矯正歯科 院長 貞永でございました。
それではまた。
p.s.
貞永の顎関節症の分類
- 片側性顎関節症(習慣性、W.B.または股関節由来)
*片方のTMJがアトロフィックに吸収して短くなるので下顎が右か左にシフトする!
シフトが終わると顎関節症状もなくなる!
処置は整体が有効だが片側噛みの指導もすると歯科医師として自然に感じてもらえる - 両側性顎関節症(習慣性、ストレートネック、TCH、オトガイ筋の緊張)
*オープンバイトまたは単なる下顎後退が起こる!
処置は姿勢指導とボツリヌス注射を用いてマウストレーニングする。
姿勢指導は非加重による脊椎弯曲を正す。腰椎前弯、胸椎後湾、頚椎前弯! - 外傷性顎関節症(膝打ち、尻もち、ムチ打ちなど)
AS-t、PI-t、C1の処置のみ有効 - 歯科治療原性顎関節症(頚椎長軸伸展)
不定愁訴を伴う、ボーッとしてたと思うと怒るなど精神的症状も起こりやすい
*C2とC3が同側に偏位してることが多い。
処置はまず咬合調整を少しずつ行うことと頭頸部冷却したらC3の整復だが、C2も一緒に動いてしまうので反対の手指で押さえること!
ほとんどは細密型リダクターで解除できることが多い! - 開口の仕方によるもの(翼突筋、オトガイ筋以外で開口)
開け方指導ですぐ治るのでぜひこちらをまず処方することがおすすめ。 - 無症状性の下顎位の偏位のみがみられるもの